パロ渓谷 Paro

ブータンへの玄関口はパロ渓谷です。異国情緒をかき立てる、原生林の峰々と山肌が続く風景は世界中から訪れる人々を魅了します。パロは標高2,250mに位置し、小さな集落群、歴史的な建造物や記念碑、そして棚田や段々畑が広がる美しい渓谷です。パロ川(チュ)の流れに沿って生まれた、パロの町の歴史は比較的新しく、1980年代に建設された唯一のメインストリートを囲んで風情溢れるブータンの地方生活の特徴を今日に伝えています。

空港から続く細い一本道沿いにいくつもの集落を通り抜けたその先、こんもりとした松林の奥の静寂の中にアマンコラ・パロはひっそりと佇んでいます。道路にポツンと置き忘れたようなアマンコラの石の標識を横目に、細長い松葉の引き詰められたカーペットがロッジへと先導してくれます。小川の向こうには、棚田へと抜ける素敵な散歩道が、17世紀建築のドゥゲ城(ゾン)(Drukyel Dzong)まで続き、その背後には標高7,300メートルにも及ぶ霊峰チョモ・ラリ山(Mount Jhomolhari)を望む雄大な景観がゲストを迎えてくれます。

ロッジは、ブータンの伝統的な建築様式である、天然の土壁とゆるやかな斜面を描く屋根を組み合わせた素朴なデザインになっています。松林を突き抜け階段を上り、広々とした石造りの中庭を横切ると、メインビルディングへとお進みいただけます。ゆったりとした長椅子でお寛ぎいただけるリビングルームには、ライブラリーとブティックが隣接しています。1階はダイニングルームになっており、外には自然な樹と石でデザインされたかがり火もたけるアウトドアラウンジへと続きます。メインビルディング奥にはスパが設けられており、レセプション横にはリラックスルーム、更衣室、サウナ、スティームルーム、そしてガラス張りのヨガ・メディテーション(瞑想)ルームがあり、1階に下りますとユニークなブータン式石焼風呂(ドゥオッツォ)、シングルトリートメントルーム(4部屋)とダブルトリートメントルーム(1部屋)の施設が整っています。

客室は2階建ての6つの棟からなり、それぞれの階に2部屋ずつの計24スイートルームがあります。各スイートはラウンジとベットルームの仕切りの無い開放的な造りになっており、キングサイズベット、絶景を望む窓際のソファー、そして読書に快適なアームチェアーが備えられています。部屋の一角にはブータンの伝統的な薪ストーブ“ブカリ”が、暖房用としてだけではなく素朴な味わいを部屋全体に与えています。スイートの半分も占めるようかという大きなバスルームには、大理石の小片をモザイク風に散りばめたテラゾー加工(人工の大理石)の豪華なバスタブを中央に、一対の洗面台とクローゼット、その向かいにはシャワーと洗面所が設けられています。

パロ渓谷には数多くの僧院や歴史的建造物がありますが、その中でも一番目を引くのはタイガーズネスト(トラのねぐら)と呼ばれるタクツァン寺院(Taktsang)です。2,950メートルの絶壁にはめ込まれたように建てられた荘厳な寺院は、パロ渓谷沿いに住む人々の生活の場からもその卓越した美しさを望むことが出来、ブータンに仏教を広めたパドマサンババが瞑想した聖地であることから、ブータンで最も崇拝される寺院となっています。アマンコラ・パロからタイガーズネストまでは往復約4時間の行程です。登りはかなりの急斜面になっているため、馬やロバに乗り登山することも可能です。その他パロ渓谷の見所としては、小高い丘に位置する国立博物館(National Museum)があり、興味深い展示物の数々から、王国の豊かな歴史的遺産、宗教・伝統文化などを学ぶことが出来ます。パロ渓谷の素晴らしい景色を一望でき、そこから坂を下るとブータン建築最高傑作の1つであるパロ城(ゾン)(Paro Dzong)に着きます。パロ城(ゾン)から、伝統的な屋根付きの橋を渡り、パロのダウンタウンへとゆっくりと散歩をし、村の古い寺院(1525年築)の祭壇と壁画を鑑賞することができます。

パロ渓谷は多くのトレッキングの出発点でもあります。短いものとしては、パロとティンプーを結ぶ4日間のドゥルック・パス(Druk Path)、また、21日から42日間にも及ぶ世界でも最も困難と言われるスノーマン・トレック(Snowman’s Trek)等が挙げられます。アマンコラでは、田園風景を楽しむ小1時間のハイキングから、野生のヤギ、コノハザル、時にはレオパードに出会うことも出来る、1日がかりの登山、及びテント宿泊を伴う数日間に及ぶトレッキング等、みなさまの体力、お好みと日程に合わせたトレッキングをお手配致します。

 

 

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